宇宙研望遠鏡の完全自動化完成
2003 年 5 月、宇宙科学研究所の
1.3m 赤外線望遠鏡
の完全自動化が完成しました。
この望遠鏡はガンマ線バーストの位置情報を受けて、自動で観測を開始する
システムです。
観測開始時
・望遠鏡経緯台駆動開始
・ドームスリット OPEN
・ミラーカバー OPEN
・ドーム回転 (GRB の方向へ)
・GRB の位置を導入・トラッキンング
・撮像開始 (可視光 CCD)
観測終了時
・撮像終了
・ミラーカバー CLOSE
・ドームスリット CLOSE
・ドーム回転 (スタンバイ状態へ)
・経緯台駆動(スタンンバイ状態へ)
これらの一連の動作が、完全自動で行なわれる
"ロボット望遠鏡"となっています。
現在は可視光での観測を行なっておりますが、近い将来には赤外線分光観測へと移行します。
『HETE-2 衛星』や、2003 年末に打ち上げ予定の『Swift衛星』からの GRB 検出情報を受け、
GRB の残光が明るいうちに分光観測し、距離(赤方偏移)を同定します。
GRB の強烈な明るさを用い、もっと遠くの"初期宇宙"へと迫り
宇宙で最初にできた星を検出することが最終目標です。
1.3m 望遠鏡操作マニュアル