金沢大学理学部物理学科・宇宙物理学研究室は平成13年12月に設立された、新しい研究室です。

この研究室はガンマ線やX線を使って、宇宙の様子を実験的に観測する研究室です。 このような分野の科学を高エネルギー天体物理学と言います。 宇宙の観測は、可視光・赤外線・電波など様々な波長で行なわれていますが、宇宙からのX線やガンマ線は 厚い大気に阻害されるため、地上では観測できません。そこで、我々の研究室ではX線・ガンマ線検出器を 作り、人工衛星に搭載することで、宇宙空間から観測を行なっております。日本でX線やガンマ線観測を 対象とした人工衛星を開発しているのは、文部科学省の宇宙科学研究所ですので、そこと密接な関係を持って 活動をしております。一台の人工衛星には様々な観測装置が搭載されますが、金沢大学ではその一部を 担当しています。検出器を開発するすること、その人工衛星が観測したデータを解析することを2本の柱に した研究活動をすることになります。
このグループの二人の教官(共に宇宙科学研究所出身)は、X線やガンマ線を使った宇宙物理の中でも、 ガンマ線バーストと呼ばれる現象を専門としています。ガンマ線バーストは1960年代には既に 発見されていたものの、2002年現在、未だにその原因天体もガンマ線バーストを発生するメカニズムも 知られていない奇妙な現象です。近年の観測から、ガンマ線バーストは宇宙の極めて遠方で発生することが わかっており、宇宙では一番巨大なエネルギーを放出する爆発現象に分類されます。宇宙で一番巨大で明るい 現象の起源が分かっていないのは挑戦(研究)のしがいがあると言うものです。 分かりやすいガンマ線バースト現象の詳細は以下のURLに詳しく解説しましたので参考にしてください。 その奇妙さ、その異常さを分かっていただけるでしょう。また中性子星やブラックホールを含めた X線領域の最先端の観測は、宇宙科学研究所のホームページに詳しいので、それを参照してください。


研究内容
人工衛星に搭載するX線・ガンマ線検出器の開発

人工衛星データを解析してガンマ線バーストの起源に迫る

大型地上望遠鏡を使ってガンマ線バーストの起源に迫る

X線で見る、中性子星やブラックホールの研究



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